中小企業支援の話ですが… 2020年3月13日 (金)

今後2〜3ヶ月で、新型コロナウイルスの影響により資金繰りに窮する中小企業が相当数発生する可能性が出てきましたが、政府系金融機関が危機モードに転換しているとの記事です。
日本政策金融公庫は機動力の高い単独融資を行い、商工組合中央金庫は「危機対応融資」を復活させるそうです。 

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56721380S0A310C2EE9000/

政府が10日に発表した緊急経済対策に盛り込まれているようですが、政府系金融機関は民間金融機関と比べ優位な条件で資金提供できるため民業を圧迫するのではないかとのことから、これまでは民間金融機関と協調での融資を前提に推進していたようですが、今回は、危機対応ということで単独融資を認めたそうです。

政府系金融機関としての役割を考えれば、民間で負担することのできないリスク性の高い資金を提供する機能として活用することは理に適っていると思いますが、民間金融機関では本当に対応できないのでしょうか…

昨年暮れに、金融検査マニュアルが廃止となったことから、各金融機関は独自の判断で貸出運営をできる環境になっているのですが、今回のような状況下で積極的に取引企業を支援するという話は、出ていないように思います。
融資業務の5大原則(安全性・収益性・流動性・成長性・公共性)を考えると、一般個人等から預かっている預貯金を原資として貸出を行う際には、安全性・収益性という観点から「リスク性の高い、低金利」での融資を実行するのは難しいという点は理解できます。

しかし、公共性という観点を考えれば、年間収益の範囲内でリスクを補える資金提供の方法はあるように思います。
例えば、5年定期預金(0.02%)を資金原資とした「支援ファンド」を10〜30億円規模で組成、0.03%の金利で5年後期日一括返済で資金提供する。
0.01%は事務手数料として最低限確保しますが、50%は回収の可能性が低いという前提で、5〜15億円は引当てを計上する(〜現状では有税扱いになるでしょうが)。
緊急対策による支援という前提で、特例で「無税引当」を認める政策的判断をしていただければ、金融機関としては運用し易くなるなるはずです。全国47都道府県にある地域金融機関の内100機関が平均20億円の資金を提供できれば、総額2000億円の緊急支援ができることになります。

官民が協力することで現在の苦境を乗り越えることを考えるのならば、現行制度の範囲の中で知恵を出し、検討する機関が出てきても良いと思うのですが、そうならないのでしょうかね…

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