人生100年の設計をしなさいと推奨していますが… 2019年6月5日 (水)

金融庁が「人生100年時代を見据えた資産形成を促す報告書」をまとめ公表しています。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45636720T00C19A6EE8000/

金融庁トップである遠藤長官も、イベントで「資産運用業をレベルアップし育てなければならない。それに対応する体制をつくる必要がある」と表明し、今年度の金融行政では重点を置き、且つ、地域金融機関にも具体的に動きなさい…的な発言をしています。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45475180Q9A530C1EE9000/

少子高齢化社会を迎え、従来の社会保障制度を持続するのは難しいとは表面きって言えないでしょうから、「自助」で頑張りましょう!というメッセージなのか否か、個人的には複雑に感じます。
金融庁の情報開示ページは「https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603.html」となっていますが、有識者会議がまとめた報告書がベースになっています。
個人金融資産の5割以上が金融機関の預貯金に偏重している構造から、投資へ資金をシフトさせるというテーマは数年以上前から言われているのですが、そうならないのが高齢化社会の現実であって、金融資産の多くを保有する高齢者の方々に、リスク性の高い商品へ運用をシフトしましょうと言っても無理があります。
つまり、全体的には、今後数年を経て、次の世代に資産が相続された後、引継いだ世代がどのように運用するかによって「貯蓄から投資」へシフトする結果が現れてくるのでしょうか。

地域金融機関の立場を考えれば、個人顧客の預貯金の半数以上は高齢者であるという実態を加味した上での新たなビジネスプランをどのように確立するかが喫緊の課題になるでしょう。
金融資産だけではなく不動産等も含めた総資産に関して「親から子供へ資産移転を円滑にするサービス」は地域に限定することなく広域で捉える必要もあるはずですが、具体的にサービス化している地域金融機関は少ないのが実情でしょうか。

一方で、今後を担う若者世代に対しては、中長期的な観点から資産形成を薦めることには意義があるかと思います。
そのためにも、金融知識を高めるための対策については重点的に取組むべきであり、IT技術を活用した様々なサービスの開発を期待したいものです。
サービス業としては、利用者とのコミュニケーション深度を高めることがポイントになるかと思いますが、個人から見た「資金決済」「資金運用=投資・貯蓄」「資金調達=レンディング」という3要因を総合的に捉えたサービスモデルを、新たな技術を活用して開発することがポイントになるように思います。
残念なことに、現在進められているFintechに代表されるサービスは、それぞれのテーマを単独で実現しようとしており、総合的なモデルプランになっていないと感じるのは自分だけしょうか…

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