再生・再チャレンジ支援円滑化パッケージ

2025年03月18日(火)

財務省、金融庁金融庁、経済産業省は、経営課題を抱える企業支援を先延ばしすることなく、事業者に寄り添いながら一歩先を見据えて取り組む再生支援の必要性が高まっていることから、3月17日に「再生・再チャレンジ支援円滑化パッケージ」を公表しました。

01.pdf (再生・再チャレンジ支援円滑化パッケージ)
中小企業庁、信用保証協会の支援状況点検へ 悪化予兆の把握促す - 日本経済新聞

リーマンショック後、コロナ禍の時期も含め「中小企業支援に関するパッケージ政策」は名前を変えながら公表・実施されていますが、今回のテーマとして重要なポイントになるのは「信用保証協会と民間金融機関等が連携した予兆管理の体制強化等、効果的な事業者支援の実行に向けて、経営情報のモニタリングの高度化を図る仕組みを構築する」という点でしょうか。

中小企業庁が公表している「円滑な事業再生に向けたモニタリングの高度化に関する研究会配布資料(006.pdf(資料6 研究会報告書 )」の中でも触れられていますが、①データ生成・取得、②予兆管理(予兆フラグ検知)、③事業者支援(予兆フラグ検知後の対応)の各ステップにおいて、情報を如何にして活用すべきか説明されています。
資料の中の21ページ「データ連携・活用を巡る経済産業省での議論概観」で、情報活用のイメージが纏められていますが、日々のお金の流も把握しながら、問題が発生する可能性=予兆を見極めることを想定しているのではないかと思います。

融資審査の基本として、会社の経営状態を把握すべく、財務情報=決算データを基に信用格付を行い判断材料として活用することは、大半の金融機関で実施されていますが、日々の預金口座の動向(入金や出金)さらには為替情報(仕向・被仕向)を活用しながら、融資モニタリングに本格的適用することに関しては、全ての金融機関で運用されるまでは普及していないのではないでしょうか。

20年以上前、金融機関で審査担当をしていましたが、融資申し込み資料の一つとして「資金繰り予定・実績表」の提出を求め、毎月予定と実績に乖離が無いか預金口座の動きも含め検証し、乖離している場合はその要因を確認し対策を検討することがモニタリングの基本であると教わりましたが、現在でもそのような運用を行っているのか否かは、定かではありません。
昔は、融資審査のベテランからノウハウを引き継ぐことができたのですが、現在の人的環境では厳しいともいわれていますので、この分野に情報の高度利用パターンとしてAI機能を適用し実装することが重要になってくるのではないでしょうか。

先進的な金融機関では、既に実現しているようですが、再生支援という観点から考えると「実抜計画:実現可能性の高い抜本的な経営改善計画」や「合実計画:合理的で実現可能性の高い経営改善計画」のモニタリングの際に運用できるようにすることが重要となります。
企業のお金の流れを確認するためのプラットフォームを構築し、その情報を利用できるようにするのも一つの方法ですが、信用保証協会が主体となって実現するにはハードルも高いものと思われます。
保証依頼する金融機関の持っている預金口座の動き等の情報を連携できるような、情報活用パターンとして体系化し情報共有する体制を整備するほうが現実的であり、実現も早いのではないでしょうか。

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