住宅ローンに関する記事ですが

2025年01月06日(月)

金利環境が正常な状態に戻りつつある状況下、金融機関による住宅ローン獲得戦略も転換期を迎えそうです。

住宅ローン、戦略多様化 返済保障で差別化(時事通信) - Yahoo!ニュース

少子高齢化が進む中、新たに住宅を取得する世帯は、主要都市部を中心にある程度期待できるでしょうが、国土交通省が公表している新規住宅着工戸数の推計を見る限り、今後は、右肩下がりで減少するのは明白ですので、住宅ローンを獲得する上で、金利以外の諸サービスを組み合わせ、差別化する戦略は当然の流という事でしょう。
・死亡時、残された家族を守る「団信」適用の条件面や料率の優遇
・病気等により収入が途絶えた際に保障する「疾病保障」適用の条件面や料率の優遇
・各種手数料面の優遇や付帯サービス(カード利用など)による優遇
現在考えられている内容は、上記3パターンであり、主に新規ローンを組む場合を前提にしているものと思われます。

今後の住宅市場動向を前提に金融機関におけるローン推進戦略を考えると、①従来型の新規での住宅取得資金を対象としたローン推進、②他金融機関でのローン利用者の借り換えを前提とした借り換え推進、③リノベーションも加味したリフォーム資金の取込み推進、④住宅の資産価値を活用したリバース型資金の取込み、⑤空き家対策も視野に入れた③と④の組み合わせ、の5パターンに分類できるかと思います。

おそらく、住宅ローン市場のパイが拡大しない、縮小する可能性を想定すると、②の借り換え想定顧客や③のリフォームを想定する顧客に対しても、前述した各種差別化サービスを適用することも当然考えられるかと思います。

しかし、金融機関経営という観点から、収益性とリスク(資産価値劣化)も加味した戦略を考えるならば、新規獲得を主体とした推進に注力するよりも、前述した3つの差別化要素を、既存の住宅ローン利用者や既存の住宅を自己保有する預金者を対象に②、③、④、⑤のパターンを前提とした推進を考えたほうが、効率的ではないでしょうか。
既存顧客の管理不徹底による他金融機関への流出を防ぐと同時に、住宅資産を効果的に活用することで、収益性を維持・確保するという考え方に転換すべき時期にきているのではないかと思います。

また、リスク管理という点から考えた場合、各金融機関の商品は保証会社を利用した運用=代位弁済による債権回収が前提となっていますが、場合によっては、収入が大幅に減少し、支払が難しくなった場合の安全弁ということで、経済不況下の個人ローン返済困窮者支援という物件価値を考慮した利用者救済サービスを検討しても良いのではないでしょうか。
つまり、顧客管理を徹底することで、お客様から得られる将来収益=LTVを維持・拡大するために必要な戦略は何が必要なのか、取引顧客の置かれている状況と各金融機関がおかれている諸環境も加味しながら考える必要があるのではないかと思います。

 

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